六回目ざます。
 今回のお題は「時計」
 時間を使って「枷」を使おうってことだね。
 一番わかり易いのは時限爆弾。
 ハリウッド映画だと「未知のウィルスが街全体に広がるまでに」とか、「隕石が地球にぶつかるまでに」とか?
 
 前回「もっと主人公を活躍させよう!」て言われてちょっぱやで考えてみたんだが…。
 ううん、あんまり出来なかったなぁ(´・ω・`)
 ゲーム時に時間割きすぎた/(^o^)\
 実質3日で考えて書き上げたから…ううん。
 キャラ設定は個人的に好きだけど、結局表現しきれてないしなぁ。
 色々悔いが残る。





おまかせナンデーモ

< 人 物 >

広瀬祥太(16)
下地小次郎(5)
下地真也(34)
男(39)
アナウンス



○雑居ビル(夕)
ビルの看板『お使い配達お迎えに子守。何でもやりますナンデーモ』
   
○ナンデーモ内
   手狭な事務所内にクリスマスソングが景気よく流れている。下地真也(34)、サングラスを頭に乗せてかりゆし姿でツリーに飾り付けをしている。
真也「(鼻歌)~♪」
   広瀬祥太(16)、制服姿で入ってくる。マフラーに顔を埋め寒そう。
祥太「はよーございまーす」
真也「おはようバイト君」
祥太「…オーナー、温度下げていいですか。暑いですよここ」
真也「ダメに決まってるでしょ?。暑いなら服を脱げばいいよ」
祥太「いや、てかその格好―――」
   くるっと振り返り、祥太を気にもせず、
真也「それはそうと、今日は珍しく仕事があるよ。それも簡単な『配達』。それ見てみて」
   真也、飾り付けを続ける。
   祥太、真也の机の上にある紙を見る。
祥太「渋谷のコインロッカーに預けてある鞄を20日19時きっかりにアカノビル3Fに届けて欲しい。中身はくれぐれも見ないこと。…怪しさしか感じない依頼ですね」
真也「いやぁ、そのお客さん金払いがよくって。それでほら、ツリー」
   にっこり笑って星の飾りをキラキラさせる。
祥太「もう使っちゃったんですか?!」
真也「だってクリスマスだもん、仕方ないよね? 断る理由もないし。僕はツリーの飾りつけで忙しいから、今回は君に任せた」
祥太「ええっ。こんな怪しい仕事俺一人にやらせるんですか?!」
真也「大丈夫大丈夫。あ、じゃあ代わりの人をつけてあげよう」
祥太「はぁ…」
真也「小次郎、小次郎」
   奥のドアが開き、下地小次郎(5)が入ってくる。
真也「これ、うちの小次郎。可愛いでしょ」
   ニカっと笑い、小次郎を引き寄せて頭をガシガシ撫でる。
祥太「えぇと…息子、さん?」
小次郎「下地小次郎です。よろしくお願いします」
   落ち着いた口調で言い、お辞儀をする。
祥太「あ、うん、よろしく。あの、オーナー? 代わりの人って…?」
真也「ん? だから小次郎だって。じゃあ一つ頼むよ」
小次郎「渋谷のコインロッカーにある鞄を19時までに新宿のアカノビル3Fへ運べばいいの?」
真也「そそ。僕よりしっかりしてるでしょ」
祥太「ええ」
   ハッキリと真也の目を見て言う祥太。
   小次郎、壁掛け時計をみながら、
小次郎「今が17時10分。早速行きましょうか」
   ソファーにかけてあったマフラーをさっと首に巻き、スタスタと部屋を出ていく小次郎。
   
○渋谷駅・コインロッカー前
   一直線にロッカーへ歩いて行く小次郎。
   それについていく祥太。
祥太「そう言えばロッカーの番号とかって…」
小次郎「オーナーから鍵を預かってます」
   ポッケから鍵を取り出す。
祥太「おお」
小次郎「58番のようなので…あ、ここですね」
   ガチャリと鍵を開ける。中にはボストンバッグが1つ入っている。
   祥太、鞄を取り出す。
祥太「これか。思ったより軽いな(少し匂う素振りをしながら)あれ、これなんかいい匂いしない?」
   男、二人の様子を影から見ている。
   電車の発車ベルが響き渡る。
   
○電車内(夜)
   小次郎、祥太、ドア付近に立っている。
   祥太、小次郎をじっと見る。
   小次郎、窓の外を見ているが祥太の視線に気づいて見上げる。
小次郎「…なんですか?」
祥太「あ、ううん。小次郎君はしっかりしてるなーと思って。今いくつなの?」
小次郎「5歳です。ところで今何時ですか?」
祥太「18時15分くらい。余裕で間に合いそうだね。ビルはどの辺にあるんだろう」
   祥太、スマフォと取り出して検索する。
   窓ガラスに、座っている男の姿が写っている。
アナウンス「次は代々木、代々木」
   男、ゆっくり立ち上がり2人から少し離れた所に立つ。
   小次郎、少し気になって男を見る。
祥太「このビルかな」
   祥太、小次郎に画面を見せる。
   代々木に到着。
   男、ドアが開くと同時に祥太の持っている鞄を引ったくる。
祥太「あっ」
   小次郎、急いで追いかけるが見失う。
   祥太、小次郎の元に駆け寄る。
小次郎「やられました…」
祥太「ごめん、俺がしっかり持っとけば…」
小次郎「いえ、怪しいとは思ってたんです。注意不足でした。うぅん、鞄にGPSなんて付けてないし…」
   祥太、くんくんと嗅いで、
祥太「あ…。鞄追えるかも」
小次郎「え?」
祥太「俺ちょっと人より匂いに敏感でさ。さっきの鞄、チョコの良い匂いがしたんだよね。匂いが消えちゃう前にならいけるかも」
   祥太、鼻をくんくんしながら歩いてく。
小次郎「犬みたいですね…」
   祥太の後についてく。
   ホームの時計『18:22』
   
○路地裏
   人気のない暗い路地裏。
   男、電話をしている。
男「ええ、手に入れました。これでアンタに怖いものなしっすよ」
   
○表通り
   祥太、鼻をくんくんさせながら裏路地に向かう。
   小次郎、ついてく。
祥太「こっちの方だと思うんだけど…」
   
○路地裏
   男、電話している。
男「今から持っていきます。ここからだと…30分もあれば。ええ」
   ×  ×  ×
   祥太、小次郎、話し声に気付いて物陰に隠れる。
祥太「(小声で)あの男?」
小次郎「(小声で)間違いないです」
祥太「(小声で)でもどうやって取り返す?」
   ×  ×  ×
男「大丈夫ですよ。これさえなきゃ、佐伯のやつは優勝できません。ええ。ええ、じゃ」
   男、電話を切る。
男「ったく、心配しすぎなんだよ」
   鞄を地面に置いて、タバコを取り出し火をつける。
   ×  ×  ×
小次郎「(小声で)祥太さんは鞄を持って走って下さい。アイツは僕がどうにかします」
祥太「(小声で)え、でも」
小次郎「(小声で)いいから早くっ」
祥太「(小声で)わかった」
   祥太、物陰から飛び出して鞄を奪う。
男「?! おい! 待て!」
   男、祥太を追おうとする。
   小次郎、男に後ろから思いっきり頭突きを食らわせる。
   男、倒れる。その拍子に携帯を落とす。
小次郎「鞄は返してもらいますよ!」
   小次郎、あっかんべーをして走り去る。
   携帯『18:48』
   
○表通り
   大型電気店の前。沢山のテレビがうるさく流れてる。
   祥太、鞄を抱えて走ってる。男がいないか後ろを確認して、止まる。
祥太「小次郎君、大丈夫かな」
   小次郎、遅れてやってくる。
小次郎「お待たせしました」
祥太「良かった。大丈夫だった?」
小次郎「ええ。それより時間が」
   小次郎、テレビ画面を見る。
   テレビ『18:54』
祥太「やっば! ええと、何処だここ」
   スマフォで現在地を検索する。
祥太「よし、アカノビル近そう」
小次郎「急ぎましょう」
祥太「うん」
   祥太、鞄を抱えて走りだす。
   
○アカノビル前
   古い雑居ビル。入ってるテナントも少なく、寂れている。周囲の明かりで、なんとかビル名が読める。
   
○アカノビル・3F
   消えかけの蛍光灯が点滅している。
   祥太、小次郎、恐る恐る進んでく。
祥太「ここであってるよな…?」






<講評>(先生が達筆な為、解読しながら書いてます(´・ω・))

 少年と子供で訳ありの鞄を客先に届けるのは大変だ。
 この2人の組み合わせはとても面白い。

 鞄の中身は20枚の中で分かった方がサスペンス感(ハラハラドキドキ)がでるでしょう。

 「男」は重要なライバルになる。
 前半の説明部分は削ってでも2人組と男の追跡劇を描ききったらどうか。

 犬のように鼻がきくという特性が愉快。
 この嗅覚で今度は窮地から脱却出来るかも知れませんね。
 主役の祥太にも何か特性をつけてあげましょう。





 中身が分かったほうが良かったカー!
 ほのめかす事は書いたんだけどねぇ。
 それじゃ駄目系ですか、ふむふむ。
 どうも俺は話の途中で終わっちゃって、キリのいいとこまで書けないんだよなぁ。
 その辺はもっと調整が必要だね。
 ところで犬のような嗅覚があるのは、主役の祥太なんだが…^p^アレオカシイナ


-2012.12.28-