4回目ー!
 写真ですって!
 今回は、写真は過去を秘めているし時代が違っても面白いよね!
 天地人を自由に使おう!っていう練習らしい。
 最初は現代の、わりと普通のハートフルストーリー的なのを考えてたんだけど、テキストを読みなおして急遽変更(笑)
 提出予定日2日前になにやってるんだろうね^^

 天地人(時代・場所・人)を自由に~という事だったので、国旗の一覧を眺めて適当に選んだ国を使ってみました。
 場所はチュニジア!
 まず何処だよっていうねwwwwwwwwwwwww
 アリさんをうまく使ってあげられなくて、悔いが残る…。





 世界を歩こう

<人物>

諏訪部圭一(21)
山崎達夫(55)
山崎やす子(52) 達夫の妻
アリ(49)
智子(39) アリの妻


○山崎屋
   古くて小さな食堂。まばらな客が各々、食事をしたり新聞を読んだりしてる。
   山崎達夫(55)、山崎やす子(52)、カウンターの端で旅行のチラシを見てる。
   諏訪圭一(21)、バックパッカーの格好で入ってくる。
圭一「こんちは」
達夫「おう。帰ったのか」
圭一「はい。いつもので」
達夫「あいよ」
   達夫、厨房に入る。
   圭一、カウンターに座る。
   やす子、水を持ってくる。
やす子「おかえり」
圭一「ただいま」
やす子「今度は何処行ってきたの?」
圭一「台湾」
   圭一、カウンターのチラシに気づく。
圭一「おじさん達もどっか行くの?」
やす子「行けたらいいんだけどねぇ」
   ちらりと達夫を見るやす子。
   達夫、しかめっ面をして目をそらす。
圭一「国内が多いね。最近は海外でも近場なら安くいけるのに」
やす子「だって言葉が、ねぇ?」
圭一「大丈夫大丈夫、案外通じるもんだよ?」
やす子「圭ちゃんみたいには無理よ」
   圭一、カタログの中から1枚チュニジア行きのを見つける。シディ・ブ・サイドの写真が載ってる。
圭一「なにココ」
やす子「あぁ、チュニジアね。綺麗でしょう」
圭一「チュニジア? 何処にあるの?」
達夫「確かアフリカの方じゃなかったか?」
圭一「これが、アフリカ…」
   食い入るように見てる。
   
○チュニジア共和国・チェニス
   青い海と青い空。強い日差しの中、白い建物に青い窓やドアが映える。
   
○カルタゴ空港・内
   圭一、飛行機から降り、旅行カタログの写真を見る。
圭一「えぇと、“シディ・ブ・サイド”か」
   
○同・タクシー乗り場
   数台のタクシーが停まっている。アリ(49)、他のドライバーと喋ってる。
圭一「エクスキューズミー」
   アリ、圭一をじーっと見て、
アリ「田中サン! 何処行きマスカ?」
圭一「え、いや田中じゃ―――」
アリ「ココ? Oh、シディ・ブ・サイド。イイトコ、イイトコ」
圭一「ここ分かる?」
アリ「大丈夫大丈夫、乗って下サーイ」
   半ば強引にタクシーに乗せられる圭一。
○タクシー内
   圭一、後部座席に座ってる。
アリ「田中サン、チェニス、観光?」
圭一「え? あ、俺田中じゃなくて、諏訪圭一。す、わ」
アリ「ノンノン、ユー、ジャポン。田中サン」
   アリ、したり顔をする。
圭一「…まいっか」
アリ「私、アリデス。ここは初めてデスカ?」
圭一「うん、YES」
アリ「シディ・ブ・サイド、とても綺麗デース。きっと気に入りマース」
   したり顔をする。
   
○シディ・ブ・サイド
   アリ、車を路肩に停める。露店のお土産屋さんなどもあり、観光客がいる。
アリ「着いたヨ」
圭一「おー、ありがとう。ここかぁ」
アリ「上にカフェありマス。おすすめ」
   ぐっと親指を立てて、したり顔をする。
圭一「上?」
   アリ、上り坂の上を指さす。
圭一「あそこ? 分かった、行ってみるよ」
アリ「エンジョイ!」
   圭一、タクシーから降りる。
圭一「すっげ。ほんと綺麗な町だなぁ。あ、写真撮ろ」
   ぶらぶらと歩いていると、鳥かごを表に出している店を見つける。
圭一「へー、鳥かごかぁ」
   男、そっと圭一の背後から近寄り、リュックから財布を抜き取る。
圭一「よし、これ買お」
   小さめの籠を店員に渡し、お金を払おうとして財布がないことに気づく。
圭一「あれ? えっ。嘘だろ」
   鞄の中を探しても見つからない。周りを見てみるが、怪しい人はいない。
圭一「うっわー、やられた」
   店員に断って、店を出る。
圭一「うーん、困ったなぁ。どうするか…」
   ×   ×   ×
   歩いてると、アリがビール瓶片手に店から出てくる。
アリ「田中サーン」
圭一「あ」
アリ「楽しんでマスカ?」
圭一「全然だよー。財布スられちゃって。財布、シュッ、俺、はぁ~」
   身振り手振りで説明する。
アリ「Oh…」
   何かを思いついて、手振りしながら
アリ「田中サン、カモンカモン」
圭一「?」
   アリ、圭一を連れて坂を登る。
   登り切って振り返ると、綺麗な町並みと青い海、広い空が一望出来る。
圭一「うわ…すごい。綺麗だねアリさん。ビューティフル。そうそう、これ見に来たんだよ。あ、写真撮っとこ」
   圭一、嬉しそうにデジカメを撮る。
アリ「田中サン、チュニジア、嫌いにならないで下サイネ」
圭一「あ…。うん、いい町だね。グッドタウン」
   圭一、満面の笑み。
   アリもつられてにっこり笑う。
   
○アリ家・前(夜)
   小さな石造りの家。
   アリ、圭一を降ろす。
圭一「へぇ、ここがアリさん家?」
   
○アリ家・リビング
   アリ、玄関で叫ぶ。
アリ「トモコー」
   智子(39)、奥から出てくる。
圭一「え、トモコ…?」
智子「あら、日本の方?」
   アリ、トモコにアラビア語で何やら説明している。
智子「初めまして、妻の智子と言います」
圭一「あ、初めまして。諏訪圭一です」
智子「いきなり連れてこられてびっくりしたでしょう。いっつもこうなんですよ。良かったらウチで晩御飯食べて行って下さい。旦那もそう言ってますから」
圭一「あ…じゃあ、お言葉に甘えて」
   ×   ×   ×
   テーブルの上にチュニジア料理がいくつも並ぶ。
   圭一、遠慮無くガツガツ食べる。
圭一「すっごい美味しいです。やっぱりこっちの料理はちょっとスパイシーなんですね」
アリ「トモコは料理上手デース」
圭一「ほんと上手。グッド」
智子「ありがとうございます。諏訪さんは今日どちらに泊まるんですか?」
圭一「あ…こっちで空いてる安いホテル探そうと思ってて」
智子「でもお財布―――」
圭一「そうなんですよねぇ」
   アリ、ビールを圭一に注ぐ。
アリ「飲ンデ飲ンデ」
圭一「もう飲めないですって~」
智子「完全に火が点いちゃったみたい。良かったら彼の相手してもらえないかしら。ついでに泊まっていって?」
圭一「いや、でも」
智子「私お酒飲めないから、いつも一人酒なのよ。ね?」
アリ「ドリンクドリンク!」
圭一「よぉし、飲むぞー!」
   ぐいっと酒を煽る。
アリ「イェーイ!」
   
○同(朝)
   アリ、圭一、酔いつぶれて眠ってる。
   圭一、眩しくて目が覚める。
   智子、アリを叩いて起こしてる。
智子「起きて、ほら」
圭一「ん…」
智子「あ、起こしちゃった?」
圭一「いえ。おはようございます」
智子「おはよう。ご飯、食べるでしょ」
   ×   ×   ×
   3人で朝食。
圭一「なんかすみません、朝ご飯まで」
アリ「田中サン、レッツドライブ」
智子「諏訪さん、帰国はいつ?」
圭一「えっと…17日です」
智子「良かった。彼がね、色んなトコ案内したいんですって。遺跡とかもあるの」
圭一「へぇ」
アリ「ドライブ? 大丈夫? OK?」
圭一「オッケーオッケー。ありがとアリさん」
   圭一、アリにハグする。
   アリも圭一の背中を撫でる。





<講評>(先生が達筆な為、解読しながら書いてます(´・ω・))

 旅では財布をなくすこともあるだろうし、アリと智子府市亜のようなステキな人達に合うこともある。
 1枚の写真からチュニスへ飛び立つ大胆さがうらやましい位すばらしい。
 例えば行き先が決まっていて、山崎食堂で写真を見て気持ちが一変したとするなら、このシーンをきっちり描く。
 圭一のリアクションとセリフで。他の人のセリフはいらない程です。
 チュニスでアリと智子夫妻が店を営んでいてそこの手伝いをするか、他の国(チュニスの前に行こうと思った国)に旅立ったらどうか。





初めて褒められたんじゃないかこれ!!
土壇場で変えてよかったかも?

質問用紙に「ドラマを描こうと思っても、どうしてもストーリーを追ってしまいます。どうしたらドラマを描けるよう頭が切り替えれますか」って聞いてみたんだ。
そしたら「ストーリーが先に出来るのは素晴らしいことですね。じゃあその中の1つのエピソードを書いてみたらどうだろう」ってお返事もらった。
ストーリーというのはいくつものドラマ(感情の動きや進展)の重なりで出来上がっているんだ。
それは勉強を始めた当初に教えられてるんだけど、どうしてもそれが出来なくって…。
シークエンスって言うらしいんだけど、そこが魅力的にきっちりできないと30分ドラマを書こうが2時間映画を書こうが面白くできないんだよね。
だって1つ1つの積み重ねが面白くないんだもん。

1つのエピソードか…。
今度はストーリーじゃなくて、人物とエピソードを書くようがんばろう。


-2012.11.20-