ついに第10回目…! これで前半分が終了です。 後期分の支払い用紙は…そのうちくるでしょう^p^ さて、今回の課題は「軽井沢」 シナリオライターたるもの、場所を指定されることもあります。 土地を取り上げた場合、やはりその土地ならではのモノを使おうというお勉強ですね。 例では「ローマの休日」が出てましたが、あれは場所注意してみているとローマの観光地を回っているそうです。 その作品を見て「あ、ここ行ってみたい!」と思わせるのがミソですね。 で、調べてみたんですが・・・・・・・・・・・・・・・軽井沢っていうとアウトレットが…or2 現代だと、避暑地かアウトレットだよね…ぶっちゃけ/(^o^)\ あとやっぱり緑が綺麗なので、結婚式場とかもありました。 長野の鹿鳴館と言われる某お屋敷とかもあったんですが、なんかこう…ねぇ。 他の人も使いそうだなーっと思ってやめました。 結局、綺麗な並木道?もあるようなので結婚式系のお話にしようと思い、今回のお話を書いたわけですが…。 ううん、大活躍させれない(´・ω・`) あと軽井沢っぽくない…ぐぬぬ。 シックス・ウェディング < 人 物 > 藤森姫子(22)新人ブライダルプランナー 近藤幾三(78)なると食堂の主人 近藤梅子(78)なると食堂の女将 竹内 誠(25)フランス料理人見習い 新井文緒(63)地元宝石店の店長 花屋店主(43) オバサン(57) 葬儀屋(37) ○なると食堂・店内(朝) 古い木造の食堂。あちこちガタがきている。小さな座敷とテーブル席が2つ、カウンターに6席。 近藤幾三(78)、恰幅があり眼鏡をずらしたまま新聞を読んでいる。少しくたびれたポロシャツとスラックス。 2階がバタバタと騒がしい。 幾三、上を気にして 幾三「おい、まだか」 近藤梅子(78)、騒がしく階段から降りてくる。派手目の余所行きの一張羅姿。パーマをあてた髪はピンク交じり。 梅子「まだ髪が決まってないのよ~」 幾三「え? ああもうそれでいいだろ」 梅子「ダメよ。まだココが―――」 幾三、新聞をバサバサと片付けて 幾三「大丈夫大丈夫。ほら行くぞ」 幾三、外に出る。 梅子「あ、ちょっと」 ○同・外 2階建ての食堂。入口には植木がある。 入り口前に軽自動車が1台。 幾三、出てきて色褪せた縦看板を見上げ、運転席に乗り込む。 梅子、遅れて出てくる。 梅子「はいお待たせ」 幾三「よし、行くぞ」 幾三、エンジンをかける。ちらっと植え込みを見る。 × × × 植え込みから顔を出す藤森姫子(22)と竹内誠(25)。 姫子、幾三とアイコンタクトしてグッと親指を立てる。 × × × 幾三、車を走らせる。 ○同・店内 姫子と誠、食堂内へ。 誠「さてと、一丁やるかー!」 誠、袖を捲り上げ厨房へ向かう。 姫子、不敵に笑い黒髪ロングパーマの髪をまとめあげる。 姫子「やるわよ~。あたし車から荷物持ってくるから。竹内くんはそこの机、端に寄せといて」 誠「おう」 ○同・駐車場 姫子、車の後部座席から箱に詰まった紙の花やら十字架やら赤い布やらをかき集めてる。 白い車が隣に入ってくる。 新井文緒(63)、車から降りる。ロマンスグレーの髪に眼鏡。品のよさそうなサマーセーターを着ている。 文緒「姫子ちゃん」 姫子「新井さん。今日はお願いします」 文緒「(うんうんと頷いて)任せておいて。頼まれたものもキチンと持ってきたよ」 助手席には大きな白い布。 姫子「(嬉しそうに)ありがとうございます」 ○同・店内 食堂の中は飾り付けの途中。座敷の壁には白い布がかけられ、手作りの大きな十字架がかかっている。壁に寄せたテーブルにも白い布。上には食器類。入り口から座敷までの短い距離の床には赤い絨毯が敷かれている。 文緒「随分それっぽくなってきたねぇ」 姫子「手作り感満載ですけど(苦笑)」 文緒「それもいいじゃない。あったかくて。高くて綺麗だけが式じゃないよ」 姫子「そう、ですかね…」 出来を確かめるように見渡す。 時計『11時20分』 姫子「あ、あたしお花屋さん行ってきますね」 誠「花屋?」 姫子「売り物にならないお花譲ってくれるらしいんです」 誠「なるほど。予算6万しかねーしな(笑)」 姫子「そういうこと」 ○花屋前 小さな花屋。しおれ気味の物や殆ど咲いてしまったものばかり。 姫子、自転車の後ろにダンボールを括りつける。 姫子「沢山ありがとうございます」 花屋店主「いいのよ。どうせ捨てちゃうんだから。使って貰えてよかったわ。あとコレ」 売り物になる、綺麗な花束を渡す。 姫子「? なんですか?これ」 花屋店主「アタシからのプレゼント。これも使って?」 姫子「いいんですか?! ありがとうございます!!」 ○道 見通しのいい交差点。葬儀案内の立看板が立っている。 嬉々として自転車をこぐ姫子。 姫子「しおれた方は床に敷いて、頂いたお花はキチンと飾ってあげよ~っと」 若干スピードを緩めた1台の車が、ろくに確認もせず飛び出してくる。 姫子の自転車と衝突。倒れる姫子と自転車。段ボールに入った花が車に轢き潰される。 車から慌てて降りてくるオバサン(57) オバサン「大丈夫?!」 姫子「なんとか…。! 花は?!」 タイヤの下敷きになった花を見つける。 姫子「うそ…どうしよう(花をかき集めながら)これじゃ使えない」 オバサン「(おどおどと)あなた大丈夫?」 姫子「そんな事より花! どうしてくれるんですか! どうしよう…他のお花屋さんなんて知らないし…」 ふと葬儀案内の看板が目に入る。 看板『前田家葬儀式場 すみれ葬祭』 姫子「お葬式………すみません! このすみれ葬祭ってどこにありますか」 オバサン「えっ、えっと…そこを曲がってちょっと行けば―――」 姫子「ありがとうございます!」 落ちてる花束だけ拾い、猛スピードで自転車で走りだす。 それを見送るオバサン。 オバサン「…どうするのよ、コレ」 轢いた花に目をやる。 ○すみれ葬祭・外 真新しい葬儀屋。花屋の業者がせっせと飾り用の花を運んでる。 姫子、それを見て顔を明るくする。 ○すみれ葬祭・受付 業者の人が出入りしている。 受付台には、礼服を着た葬儀屋(37) 姫子、一呼吸ついて葬儀屋に近づく。 姫子「あの、すみません」 葬儀屋「はい」 姫子「つかぬ事をお聞きするんですが…(おずおずと)あの使い終わったお花ってどうされてるんですか…?」 葬儀屋「え? 処分になりますが。なにか?」 姫子「あのですね、実は……」 ○なると食堂・厨房 誠、鍋やフライパンをいくつも使ってフランス料理を作っていく。 誠「オーブンがあればなぁ。っと、いい具合に焼けたな」 フライパンから肉を取り出し、鍋に入れる。 × × × 文緒、テーブルの上で必死に短冊に切った折紙で飾りを作っている。不器用すぎて出来が酷い。 文緒「誠くん、手が空いたらこっちも手伝ってくれないかな」 誠「はーいー! (手を拭きながら来て)うわ、なんすかこれ」 文緒「どうも上手に出来なくって…たはは」 姫子、ダンボールを持って入ってくる。事故のせいで服が擦り切れてる。 姫子「ただいまー」 誠「おう」 文緒「遅かっ…ってどうしたの? その格好」 姫子「ちょっと事故っちゃって(苦笑) でも花はしっかりゲットしましたから!」 箱の中には葬儀屋から分けて貰った花が沢山。菊とかも混じってる。 文緒「菊…?」 姫子「まぁその~色々あって、お葬式屋さんから貰ってきたの」 誠「結婚式に菊はないだろ」 姫子「大丈夫。お葬式のイメージがあるけど、菊の花言葉は『真の愛』なんだから。60周年にはピッタリじゃない?」 誠「へぇ」 文緒「姫子ちゃん物知りだねぇ」 姫子「(少し自慢げに)これでもブライダルプランナーの端くれですから」 くんくんと匂いを嗅いで 姫子「いい匂い」 誠「今牛肉の濃厚赤ワイン煮込み作ってんだ」 姫子「へぇ、美味しそう」 誠「だろ? 煮込んでる間に飾り作っちゃおうぜ」 姫子「そうね」 文緒、作った飾りを持って照れくさそうに笑ってる。 文緒「あのぉ…えへへ、すみません」 姫子、指でつまみ上げて 姫子「なにこれ」 <講評>(先生が達筆な為、解読しながら書いてます(´・ω・)) 結婚して60年記念のサプライズパーティーを企てるとは素晴らしい。 肝心の老夫婦を感動させるシーンを20枚の中で書いて欲しいですね。 それまでの事は大胆に省略して、ドラマの見せ場を書いて欲しいものです。 アイディアはいいので、主人公を大活躍させて、老夫婦を喜ばせること。 課題の「軽井沢」を活かすこと。 ドラマが起こる場所の指定を考える楽しさや喜びを感じるまでリサーチをするのもシナリオライターの仕事の一部です。 人物はとても活き活きとしていました。 調べたよ! 調べても分かんなかったよ…(´;ω;`)ブワッ 調査不足ですねわかります。 感動させるシーンなー。 活躍活躍と思って感動とか全く頭になかったわ…。 まぁアイディアはいいって言ってもらえたし、人物は活き活きしてたみたいだから…うん、まぁ、うん。 ちなみにシックスウェディングの由来は「結婚60周年記念パーティーの為に6人が予算6万円で頑張るお話」だからなんだよ。 一人今回は出てきてないけどwwwww -2012.03.19- |
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